優しさがつながる場所へ
〜新しいミッションのはじまり〜
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天界に戻ったハニャンは、神様の前でちょこんと座った。
くぅちゃんも、いつものようにハニャンの腕の中にいる。
「ねぇ神様、ハニャン、この前からいろんな優しさを見てきたの。
小さな傘でおばあちゃんを守った女の子、がんばれって応援してもらった男の子、
そして1位を譲ってでも一緒にゴールした子…
どれも、すごくあったかくて…胸がぎゅってなったの。」
神様は、にこやかに頷く。
「そうだね、ハニャン。
その優しさに共通しているのは、“見返りを求めない心”なんだよ。
自分のことよりも、目の前の誰かを想って動く…
その純粋な心こそ、本当の癒しの力の源になるんだ。」
「ほんとの…癒しの力…」
ハニャンは小さくつぶやいた、その時——
「その通りだよ、ハニャン。」
「……っ!? く、くぅちゃん!? しゃ、しゃべったぁぁ!?」
ハニャンはびっくりして、腕の中のくたびれたぬいぐるみを見つめた。
くぅちゃんは、にっこりとしたような雰囲気で続ける。
「世の中のあらゆる物はね、大事に大事に扱われると心が宿るんだよ。
天使のハニャンには、その心の声が聞こえるんだ。
ボクはハニャンの成長を静かに見守ろうと思って、これまでは夢の中にだけ現れて言葉を掛けてた。
でも…少し成長したハニャンと、これからたくさんお話もしたいなって思ってね。」
ハニャンは目をまんまるにして、そしてゆっくり笑顔になった。
「うん!ハニャンも、くぅちゃんといっぱいお話したい!」
神様が優しく微笑む。
「ふたりで力を合わせて、次のミッションに向かうといい。
次は“優しさの連鎖”を探してきなさい。
ひとつの優しさが、別の誰かの優しさを生む…
その瞬間を見つけたら、きっと君の癒しの力は大きく育つだろう。」
「優しさの…連鎖…!」
ハニャンの瞳がキラキラと輝く。
「うん!ハニャン、行ってくるね!」
そう言って、ハニャンはくぅちゃんをぎゅっと抱きしめ、
ふわりと天界から舞い上がった。
新しい優しさを探す旅が、今はじまる——。
【ハニャンが見せた優しさと癒し】
・優しさを覚えて、自分の中にしまっておこうとする姿勢。
【ハニャンが学んだ優しさと癒し】
・見返りを求めない純粋な行動こそが、本物の優しさであり癒しの力の源になること。
・大事に想い続けることで“心”が宿り、つながることができるということ。
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