くぅちゃんをナデナデしながら、ハニャンはふとつぶやきました。
「ねぇ、くぅちゃん。最近、人間界って優しいこと多いよね〜」
すると、ふわっと温かい声が響きます。
「じゃあ今日は、“応援の優しさ”を探してきてごらん」
それは神様の声でした。
「おーっけ〜!ハニャン、行ってくる!」
羽をパタパタさせて、ハニャンは人間界へ飛び立ちました。
着いたのは、広い校庭。
今日は運動会のようで、子どもたちの声が元気に響いています。
ハニャンは物陰からこっそりのぞきます。
かけっこのレースが始まり、スタートの笛がピィーッ!
みんな元気に走り出しましたが、その中でひとり、足の遅い男の子がいました。
どんどん離され、最後尾に…。
ハニャンは「がんばれ…」と小さくつぶやきました。
その時です。
ゴール近くに立っていた同じクラスの女の子が、両手を大きく振って叫びました。
「がんばれー!最後まで走ってー!」
その声に気づいた他の子たちも、口々に「がんばれー!」と声を合わせます。
男の子の顔がぱっと明るくなり、懸命に最後まで走り抜けました。
ゴールした瞬間、その女の子は笑顔でハイタッチ。
男の子も笑顔で応えました。
ハニャンは、その光景を胸の奥でぎゅっと抱きしめるように見つめました。
「応援ってね、勝ち負けよりも、相手の気持ちを明るくできる魔法なんだよね…」
天界に戻ると、神様が優しく聞きます。
「どうだった?“応援の優しさ”は見つかったかい?」
ハニャンは嬉しそうにうなずきました。
「うん!がんばれって言葉が、あんなに人を笑顔にするなんて知らなかった!」
神様は微笑みます。
「応援は、その人の力を信じている証なんだよ。だから、言葉だけじゃなく心も一緒に届くんだ。」
【ハニャンが見せた優しさと癒し】
くぅちゃんに話しかけながら、優しさを探しに行こうとしたこと。
誰かの優しさを見つけて喜べる純粋な心。
【ハニャンが学んだ優しさと癒し】
応援は、相手の力を信じて送る魔法の言葉。
勝ち負けではなく、相手の心を明るく照らす力があること。
☁️ 天使ハニャンのInstagramはこちら
コメント