第50話　罪悪感を抱かなくていい | ママが自分を大切にすることで家族の笑顔が広がる物語

ある日の夜。

ママは赤ちゃんを寝かしつけたあと、ふと鏡を見てつぶやく。

「最近の私は、ママとしてばかりで、“私”としての時間がないなぁ…。

本を読むのも、好きだった音楽を聴くのも、ずっと我慢してる…。」

胸の奥に小さな罪悪感がよぎる。

「でも、ママなのにそんなこと思っちゃいけないよね…。」

――その姿を見ていたハニャンは、くぅちゃんに問いかける。

「ねぇ、ママは“ママの時間”と“自分の時間”どっちも欲しいみたい…。それっていけないことなのかな？」

くぅちゃんは柔らかく答える。

「いいんだよ、ハニャン。

“ママ”であることと“ひとりの人”であることは両方あっていい。

むしろ、自分を大切にできるママほど、赤ちゃんにも優しくできるんだ。」

その夜、夢の中でラファエルの声がママに届く。

「あなたが好きなことをする時間は、決してわがままじゃない。

心が満たされると、赤ちゃんを抱く手ももっと温かくなるんだ。

“母親である前に自分でいたい”――その気持ちを否定しなくていい。」

目を覚ましたママは、心が少し軽くなっていた。

「そうだよね。赤ちゃんのためにも、私のための時間を少しだけ作ってみよう。」

そう思って、久しぶりにお気に入りの本を開く。

ページをめくる指先に、小さな幸せが戻ってきた。

ハニャンはにこにこしながら、本を読むママの横で小さく呟いた。

「ママが笑ってる…それがきっと赤ちゃんにとっても一番の幸せなんだね。」

【ハニャンが見せた優しさと癒し】

ママが「自分でいたい気持ち」を否定せず、受け入れていいことを背中で支えた。

【ハニャンが学んだ優しさと癒し】

「ママであること」と「ひとりの人間であること」は矛盾しない。

むしろ、自分を大切にできることが、赤ちゃんへの愛情をより深めることにつながると学んだ。

🌸 ハニョンのあとがき

子育て中のママが「母親である前に、ひとりの自分でいたい」と思うことは、決して悪いことではありません。

それはわがままではなく、自分を整えるために大切な心の声。

ママが自分を大切にできると、その温かさは自然と赤ちゃんや家族へ広がっていきます。

どうか今日も、あなたが“自分らしく過ごせる小さな時間”を持てますように。

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