第25話 赤ちゃんから天使への今日の幸せ報告

夜中。

ママが目を覚ますと、赤ちゃんがぱちくりと目を開けていた。

「また起きちゃったのかな…」

そう思ってママが困った顔をしていると――。

ハニャンはくぅちゃんを抱きしめながら、赤ちゃんの声をそっと聞いた。

そこには、小さな小さな“ひみつのおしゃべり”があったんだ。

「きょうはね、ママといっぱいあそんだよ。

 ミルクのんで、うんちして、ママがだっこしてくれて。

 おひるねして、またあそんで、またミルクのんで…。

 ぜんぶ、しあわせだったんだよ」

それは、赤ちゃんが天使修行を終えて、見守ってくれている天使たちへ伝えている「今日のしあわせ報告」だった。

だけど、時々赤ちゃんはふっと泣き出してしまう。

それはね――天界を思い出して、ちょっぴりさみしくなっちゃうから。

そのとき、ハニャンは赤ちゃんのそばに近づいて、耳元でそっとささやいた。

「だいじょうぶだよ。ママといっしょだからね。

 これからも、たのしいことがいっぱいまってるよ。

 ハニャンたちも、ちゃんとそばでみまもってるからね」

そう言いながら、ハニャンはくぅちゃんをなでなでしつつ、

お得意の“癒しの呪文”をとなえた。

「よしのこぽんぽん、なでぽよ〜ん。

 にょりんにょりん、ぽんぽこぽんっ」

不思議な呪文に包まれると、赤ちゃんは安心したみたいに涙を止めて、

ママの胸の中でふわぁっと眠りに戻っていく。

ハニャンは小さな声でくぅちゃんに話した。

「ねぇ、よるにおきるのはママをこまらせるためじゃないんだね。

 まいにちの“あたりまえ”が、赤ちゃんにとってはしあわせいっぱいなんだ」

そしてその夜も――。

赤ちゃんと天使たちとハニャンの、ひみつのおしゃべりが静かに続いていた。

【ハニャンが見せた優しさと癒し】

赤ちゃんが泣いてしまったとき、ハニャンはママを困らせるのではなく「天界を思い出して寂しくなっただけ」と理解して、やさしく寄り添った。

そして「大丈夫、そばにいるよ」と伝え、癒しの呪文で安心を届けた。

【ハニャンが学んだ優しさと癒し】

赤ちゃんにとっての“当たり前”――遊ぶこと、ミルクを飲むこと、お昼寝すること、うんちすること。

その全部が「しあわせな毎日」なんだと知った。

だからこそ、小さな日常を大切にすることが、癒しにつながると学んだ。

ハニョンのあとがき

夜中の赤ちゃんの夜泣きは、ママにとってつらくて不安な時間。

でも、その中に「今日のしあわせを報告する小さなおしゃべり」が隠れているとしたら――。

それはとても愛おしく、温かい時間に変わります。

赤ちゃんが見ているのは、ママの顔。

そして寄り添ってくれる天使たち。

「寂しさも幸せも全部わかちあえる存在がいる」という安心こそが、子育ての一番の支えになるのかもしれません。

今日も読んでくださり、ありがとうございます。

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