第17話 赤ちゃんがくれたあたたかい空気〜優しさのはじまり〜

赤ちゃんが産まれた次の日。

昨日の感動がまだ胸の中で温かく残っているハニャンは、もう一度病室を訪れていました。

そこには、赤ちゃんをやさしく抱くママ。

その隣で、赤ちゃんを見つめるパパの目はとてもやわらかくて、少し涙ぐんでいました。

看護師さんがそっと毛布を直してあげる仕草も、

まるで花びらに触れるみたいにやさしい。

部屋の中は、言葉ではうまく説明できないけれど、

胸の奥までじんわりと広がるような温もりに包まれていました。

廊下を歩いてきたおじいちゃんとおばあちゃんは、

孫の顔を見て、ぱぁっと笑顔になり、そっと涙をぬぐいました。

見知らぬ妊婦さんまで足を止め、

「かわいい…」と小さくつぶやきながら、優しい笑顔を浮かべています。

その光景を見て、ハニャンの胸はふわっと膨らみました。

「…あったかい…なんだろ、この感じ…」

ハニャンが小さな声でつぶやくと、

隣でくぅちゃんも静かに赤ちゃんを見つめたまま、にこりと笑いました。

「赤ちゃんって…何もできないのに、どうしてこんなにみんな笑顔になるの?」

ハニャンが首をかしげると、くぅちゃんはゆっくり答えます。

「それが赤ちゃんの持ってる力なんだよ。

 無防備だからこそ、人は守りたいって思うんだ。

 その想いが、優しさを生むんだよ。」

「…優しさって…何だろう?」

ハニャンがぽつりとつぶやくと、くぅちゃんは目を細めました。

「よし、それを探す旅が始まりだな」

そのとき、やわらかな神様の声がふわっと響きました。

「優しさの答えは、あなたの旅の中にある」

ハニャンの胸の中に、小さな決意の火がぽっと灯った瞬間でした。

【ハニャンが見せた優しさと癒し】

・赤ちゃんの誕生をそっと見守り、その空気を全身で感じ取った。

・「なぜみんなが笑顔になるのか?」と、癒しの理由を純粋に探そうとした。

【ハニャンが学んだ優しさと癒し】

・赤ちゃんは何もできない存在だからこそ、人の「守りたい」という気持ちを引き出す。

・その気持ちこそが、優しさの源であり、癒しを広げる力になる。

K.ハニョンの癒しのあとがき

新しい命は、それだけでまわりの人の心をやわらかくします。

「守りたい」と思う気持ちが、人をやさしくし、

そのやさしさがさらに癒しの空間を広げていく。

優しさの答えを探すハニャンの旅が、これからどんな景色を見せてくれるのか…

ぼくも楽しみです。

💫今日も読んでくれてありがとう💫

Instagramでは物語と一緒にイラストも公開中✨

👉 @tenshi_hanyan_official

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