夜。
赤ちゃんが眠りについたあと、ママは机に座り、そっとパソコンを開いた。
SNSに映る、かつての同僚の姿。
「…昇進したんだ。」
「復帰してバリバリ働いてるんだ…」
画面をスクロールするたび、胸の奥に焦りがじわりと広がる。
「私、このままでいいのかな…」
ため息をついたママの横で、ハニャンは心配そうに首をかしげていた。
「ねぇ、くぅちゃん。ママは赤ちゃんといっぱい過ごしてるのに、どうして寂しそうにしてるのかなぁ?」
くぅちゃんは少し間をおいて、優しい声で答える。
「キャリアや夢も大事なんだ。でもね、ママは“赤ちゃんと過ごす今”を選んでいる。その選択そのものが愛なんだよ。」
ハニャンはじっとママを見つめて、小さな手を胸の前でぎゅっと握りしめた。
「…ハニャンも、なにかできるかな?」
すると、くぅちゃんが提案した。
「ハニャン、ママと赤ちゃんがひとつになるように癒しの光で包んであげてごらん。きっとママは、自分で“今の幸せ”を選んでいることに気づけるはずだよ。」
「光で包む…?」
少し不安そうにしながらも、ハニャンは小さくうなずいた。
ハニャンは羽をぱたぱたさせ、両手を広げる。
「よしのこぽんぽん、なでぽよ〜ん…きらきらきゅ〜ん!」
その瞬間、ふわりとあたたかな光が広がり、ママと眠る赤ちゃんをやさしく包み込んだ。
ママはふと、胸の奥があたたかくなるのを感じた。
眠る赤ちゃんを見つめながら、自然に微笑む。
「…そうだよね。この子と一緒に過ごせる今は、私が選んだ幸せなんだ。」
その言葉に、ハニャンの胸もぽかぽかになった。
くぅちゃんは心の中で静かにつぶやいた。
『…やっぱりハニャンは少しずつ成長しているな。光で包むなんて、なかなか立派な天使の一歩だよ。』
【ハニャンが見せた優しさと癒し】
・不安でいっぱいのママを見て、ハニャンが勇気を出して「光で包む」行動をした。
・その優しさがママの心を軽くし、「今の幸せを選んでいる」ことに気づかせた。
【ハニャンが学んだ優しさと癒し】
・優しさは「行動に移すことで伝わる」こと。
・そして「与える愛の選択」そのものが癒しを生むこと。
✒️ K.ハニョンのあとがき
キャリアや夢に不安を抱く気持ちは自然なこと。
でも、「今この瞬間、赤ちゃんと過ごす」という選択もまた立派な未来への力です。
赤ちゃんはママが自分を選んでくれたことを、何よりの幸せとして受け取っていますよ。
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