夜。
赤ちゃんを抱きながら、ママは小さくつぶやいた。
「やっぱり母乳の方がいいのかな……ミルクじゃダメなのかな……」
哺乳瓶を手にしたまま、心が重くなる。
SNSや雑誌には「母乳がいい」と書いてある言葉があふれていて、気づけばその言葉にしばられてしまっていた。
そんなママの足元で、ちいさな天使ハニャンがくぅちゃんをぎゅっと抱きしめていた。
「ママ……だいじょうぶだよ。どっちだっていいの。だってね、赤ちゃんはミルクでも母乳でも、ママが愛してくれてるのをちゃーんと感じてるんだから……」
ハニャンはくぅちゃんのほっぺをなでなでしながら、まるで赤ちゃんに話すように優しく言葉をつむぐ。
「泣いててもかわいいよ〜。ママにぎゅってされてるだけで、赤ちゃんは幸せなんだよ〜」
その夜――
ママの夢の中に、やさしい声が届いた。
「母乳でもミルクでも、どちらでもかまわない。赤ちゃんは比べてはいない。
言葉を持たない赤ちゃんは、与えられるものの中身よりも、そこに込められた愛を心に刻んでいる。
ただただ愛を注いでくれる、そのぬくもりこそが赤ちゃんの力になるのだよ。」
ラファエルの深くあたたかい声だった。
夢から目覚めたママは、赤ちゃんを見つめながらそっと微笑んだ。
「そうだよね……母乳でもミルクでもいい。私が愛を込めて、この子に届ければいいんだ。」
その笑顔に、赤ちゃんも安心したように小さく笑った。
【ハニャンが見せた優しさと癒し】
ハニャンは「どっちでもいいよ、ママの愛が大事だよ」と寄り添いながら伝えました。
ママが迷ってしまう気持ちをやさしく受けとめて、心の荷物を軽くしてくれる。
その小さな声かけが、ママの心に安心を運びました。
【ハニャンが学んだ優しさと癒し】
赤ちゃんにとって大切なのは「母乳かミルクか」ではなく、「どんな気持ちで与えられるか」。
ハニャンは、“形よりも心” が愛をつなぐことを学びました。
それは、どんな選択をしても愛情がこもっていれば十分だという気づきでした。
🌿 ハニョンのあとがき
「母乳がいい」「ミルクでも大丈夫」――いろんな言葉に迷うママは少なくありません。
けれど、赤ちゃんにとって一番大切なのは “愛されている実感” です。
どちらを選んでも、その手から伝わるぬくもりと愛情が、赤ちゃんの心を育てていきます。
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