第9話 小さな応援の優しさ〜がんばれ!の魔法〜

くぅちゃんをナデナデしながら、ハニャンはふとつぶやきました。

「ねぇ、くぅちゃん。最近、人間界って優しいこと多いよね〜」

すると、ふわっと温かい声が響きます。

「じゃあ今日は、“応援の優しさ”を探してきてごらん」

それは神様の声でした。

「おーっけ〜!ハニャン、行ってくる!」

羽をパタパタさせて、ハニャンは人間界へ飛び立ちました。

着いたのは、広い校庭。

今日は運動会のようで、子どもたちの声が元気に響いています。

ハニャンは物陰からこっそりのぞきます。

かけっこのレースが始まり、スタートの笛がピィーッ!

みんな元気に走り出しましたが、その中でひとり、足の遅い男の子がいました。

どんどん離され、最後尾に…。

ハニャンは「がんばれ…」と小さくつぶやきました。

その時です。

ゴール近くに立っていた同じクラスの女の子が、両手を大きく振って叫びました。

「がんばれー!最後まで走ってー!」

その声に気づいた他の子たちも、口々に「がんばれー!」と声を合わせます。

男の子の顔がぱっと明るくなり、懸命に最後まで走り抜けました。

ゴールした瞬間、その女の子は笑顔でハイタッチ。

男の子も笑顔で応えました。

ハニャンは、その光景を胸の奥でぎゅっと抱きしめるように見つめました。

「応援ってね、勝ち負けよりも、相手の気持ちを明るくできる魔法なんだよね…」

天界に戻ると、神様が優しく聞きます。

「どうだった?“応援の優しさ”は見つかったかい?」

ハニャンは嬉しそうにうなずきました。

「うん!がんばれって言葉が、あんなに人を笑顔にするなんて知らなかった!」

神様は微笑みます。

「応援は、その人の力を信じている証なんだよ。だから、言葉だけじゃなく心も一緒に届くんだ。」

【ハニャンが見せた優しさと癒し】

くぅちゃんに話しかけながら、優しさを探しに行こうとしたこと。

誰かの優しさを見つけて喜べる純粋な心。

【ハニャンが学んだ優しさと癒し】

応援は、相手の力を信じて送る魔法の言葉。

勝ち負けではなく、相手の心を明るく照らす力があること。

☁️ 天使ハニャンのInstagramはこちら

👉 @tenshi_hanyan_official

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次