第2話 くぅ〜〜〜って抱きしめたくなったの

癒しのちいさな天使、ハニャン。

この子がはじめて「誰かを癒したい」と思った日のことを、

今日はお話ししようと思います。

神様からのプレゼント。

その中でハニャンが選んだのは──くたびれた、ぬいぐるみでした。

第1章:ちいさな天使

……あのね、はじめまして。

わたし、ハニャンっていうの。

天使幼稚園年少さんのちいさなちいさな天使なの。

まだ、ぴかぴかの つばさもないし、

すごい魔法も、ぜ〜んぜん つかえないけど……

でもね、だれかの こころを、

ふわって あったかくしてあげたいって、

おもうの。

だから……ちょっぴり もじもじしながらだけど、

ハニャン、がんびって こうやって おはなししてるの。えへへ。

もし……いま、

あなたの こころが クタクタになってたら、

このおはなしを読んでくれているあなたに、

ハニャン、なにか できたらいいなって おもってるの。

第2章:癒したいって思うの

ハニャンね、

まだまだ ちっちゃな 天使の子どもなの。

きらきら光るつばさもないし、

おっきな魔法も つかえないし、

天使学校のテストも……ちょっと にがて。

でもね、すっごく すっごく、

なりたい天使がいるの。

それは――

癒しをつかさどる、大天使ラファエルさま!

ラファエルさまはね、

がんびって がんびって、クタクタになった人たちを、

ふわって つつんでくれるような 天使なんだって。

ハニャン、それ聞いたとき、

胸が……ぽわって あったかくなったの。

「わたしも、そんなふうに、

つかれた こころを よしよしできる天使になりたいなぁ……」って。

だけど、ラファエルさまみたいな すごい魔法は、

まだまだ ハニャンには むずかしい。

だから ハニャン、考えたの。

いまの ハニャンに できることって……なにかなぁ?って。

そしたらね、ある日、

ふわっと 心に うかんできたの。

「ナデナデって、してあげたら いいんじゃない?」

がんびった人の あたまを、そ〜っと なでて……

「よしよし、だいじょうぶだよ」って。

魔法じゃなくても、

ハニャンの やさしい気持ち、

きっと どこかに とどくかもって思ったの。

第3章:プレゼントの日

あるひ、ハニャンは

とくべつな おへやに よばれたの。

そこにはね、

きらきら ひかる宝石や、

ふわふわのお花のリース、

ぴかぴかの つばさの形をしたブローチ……

それはそれは、

たからものみたいな プレゼントが いっぱい ならんでたの。

「これは、ちいさな天使のたまごたちが、

これからの“道”を えらぶ プレゼントなんだよ」

そっとやさしい こえがして、

ハニャンは どきどきしたの。

(えっ……これ、えらぶの?

わたし……こんな すてきなもの、えらべるの……?)

ハニャンは、ぴかぴかの中で ちいさくなった。

でもね。

目のはしっこに、

なんだかちょっと クタクタの

うさぎみたいなぬいぐるみが いたの。

すみっこに ちょこんって いて、

だれにも えらばれてなかったの。

ぬいぐるみの みみは へにゃんってしてて、

からだも よれよれで、

ところどころ やぶれてるところも あったの。

ハニャンは、

その子を みた とたん――

(この子……いっぱい がんびったんだ)

ハニャンの むねの奥が、

きゅぅって なった。

「この子……だれにも よしよし してもらえてないのかな……」

ハニャンの手が、

気がついたら、そのぬいぐるみに そ〜っと のびていたの。

きらきらの宝石じゃない。

すてきなつばさでもない。

だけどハニャンは、

このクタクタの子が、いちばん だいじに思えたの。

第4章:ハニャンの選んだ物

クタクタのぬいぐるみを ぎゅぅ〜って だきしめたとき、

ふわっと、

おひさまみたいな あたたかい声が ひびいたの。

「ほほう、ハニャン。そのくたびれたぬいぐるみが良いのかい?」

それは神様の声。

ハニャンは、ちょっと びっくりして、

でも ちゃんと、うなずいたの。

「うんっ。だって……この子、がんびったの」

「がんびったから、こんなに クタクタに なっちゃったんでしょ?

ハニャン、くぅ〜〜〜って だきしめてあげたいの」

神様は、すこし うれしそうに わらって、こう言ったの。

「そうか、ハニャンは優しい子だね。

じゃあ、その子をプレゼントしよう。

名前は『ラファレロ』っていうんだよ。

大切に、かわいがってあげてね」

「……らふぁ……れろ?」

ハニャンは、ちょっとだけ かおをかしげたの。

「うーん、なんか……言いにくい お名前だねぇ」

ぬいぐるみを ぎゅぅって だきしめながら、ハニャンは にっこり。

「でもね、ハニャン、思ったの。

この子、見るとね……くぅ〜〜〜って だきしめたくなっちゃうの」

「だから……くぅちゃんって よぶことにするっ!」

「ラファレロ」って おなまえ、ちゃんと おぼえてるけど……

でも ハニャンは、くぅちゃんって よびたいの♡

「よろしくね、くぅちゃんっ!」

そのとき――

クタクタだったぬいぐるみの 片っぽみみが、

ぴこって ちいさく うごいたような気がしたのは、

きっと きのせいじゃなかったと思うの。

ラファエルの癒しのことば(くぅちゃん)

「大切なのは見た目のきれいさじゃない。そこにある“がんばった証”に、優しさは宿るんだ。」

【ハニャンが見せた優しさと癒し】

ハニャンは、たくさんの輝く宝物の中から、

誰も選ばなかったクタクタのぬいぐるみを抱きしめて選びました。

見た目の華やかさではなく、がんばった証を大事にする優しさ。

その行動は、「疲れたものを、そっと包み込む癒し」そのものでした。

【ハニャンが学んだ優しさと癒し】

くぅちゃんと出会ったことで、ハニャンは気づきました。

「優しさって、元気なときにだけ向けるものじゃないんだ。

がんばってクタクタになったときこそ、そっと寄り添うものなんだ」

この学びは、これからハニャンがたくさんの出会いの中で育てていく、

大切な癒しの種になっていきます。

K.ハニョンの癒しのあとがき

今日のハニャンは、クタクタになったぬいぐるみを見て、「がんばったね」と受け止めました。

これは、私たちが人と接するときにも大切なことです。

誰かの過去の傷や疲れを、ただ“弱さ”として見るのではなく、

そこにある“がんばってきた証”として受け止める――それが、深い癒しにつながります。

あなたのまわりにも、そんな“くぅちゃん”のような存在がいるかもしれませんね。

🧸 ハニャンとくぅちゃんの毎日は、Instagramでもこっそりのぞけます♪

ナデナデや癒しの呪文、ちょこっとだけおすそわけしてるよ🌸

👉 @tenshi_hanyan_official

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